家のまわりを開拓しよう
猟銃に関するブログを始めたので猟をやりたいと思い始めた頃に考えた事を書いてみたいと思います。
男の子なので元々人並みにテッポウ遊びは好きでソフトエアガンで遊んだりしていました。
狩猟にも漠然と憧れを持っており、散弾銃を持って山の中を歩いてキジやヤマドリを撃つ。。。これが私のイメージする狩猟でした。
私は田舎育ちで岩手県の山奥に生まれた家があります。なので元々身近に熊の存在がありました。
しかしここ数年で我が家にとって熊が身近な森の住人から危険な隣人へと変わってきたのです。どういうわけか家の前の道路を子連れの母グマが歩き、ある時は歯を磨いていると洗面所の窓の目の前を熊がガサガサと笹を揺らしながら横切って行きました。
元々渓流釣りやオフロードバイクで山に入ると熊に会う事はありましたが、家のまわりでも同じ様な状況になりつつある、というよりもう既になっていました。
ですので本格的に猟銃を所持しようと決めた時には狩猟対象として熊を意識する事は全く違和感がありませんでした。
しかしそうは言っても私は熊を撃つ事に対してに対してどうしても気が向きませんでした。
皮を剥がれた熊はなんだか人間の様で不気味だし、何より以前食べた熊汁の印象が頭から離れません。
まだ10代の頃、父を飲み会に迎えに行った際に食べさせてもらった熊汁。具はほとんど固い熊肉で黄色い脂が表面を覆っている。。。味は言うまでもないでしょう。
もちろんこれ以後に美味しい熊肉を食べた事はあるので処理の仕方によるとは思いますがとにかくあの味を払拭する事は出来ませんでした。
しかしそう言ってもいられません。
あの場所で狩猟をしようとする時、熊を対象にしないのはあまりにも不自然でちぐはぐな事の様に思うのです。
「高齢化で猟師が減って熊が増え過ぎた」
熊の出没の原因としてよく聞く事ですが、本当でしょうか?もちろんハンターの高齢化は事実でしょうがそれだけが原因とも思えません。
その年に山に餌がどれくらいあるかでも出生数にかなり変動があるでしょうし、だいいち民家までやって来た熊を撃つのは駆除であって猟ではありません。(駆除が追いつかないほどに猟師さんが足りていないということはさすがにないと思うのですが。。。。)
人里にやって来た熊を知らんぷりしながら山で暮らす熊を撃ちに行く。。。。
この矛盾がずっと胸に引っかかっていました。
これを解消して狩猟を始めたい。
素人なりに考えてある試みを思いつきました。
私の実家のすぐ隣には川が流れています。川は当然山から流れてくるのですが、この川の岸は雑木林になっていて笹も茂っています。
家の前も例外ではありません、すっかり手が入らなくなった岸は薄暗く身を隠すのにちょうど良さそうに植物に覆われていました。
この岸に守られながら熊は川を行き来しているとしたらせめて家の前だけでも草を刈り、火を熾して人が集まる場所として利用出来れば熊の出没に変化があるのではないか。。。。
おそらくそう簡単なものではないでしょう。しかし撃たないで済む様に何かする、という事で気持ちの整理が付きました。
ほんのわずかでも人と熊の関係を良好に出来る可能性があるなら出来るだけの事はしたい。
そしてそれは自分が楽しめるものだと尚更良い。。。
みんなが集まれる広場を作る事にしました。
伸びた草木を切り、根っこを掘り日の光が入るようにして、ウッドデッキを作りました。
あとは簡単なかまどを作り一応それなりのものが出来たと思います。
来年はここで狩猟の計画をたてながら飲む。。。
また一つやりたい事が増えた秋でした。