たーぼの山日記

YouTubeやってます。「たーぼの山日記」山好な管理人が野宿に、渓流釣りに、たまに狩猟に行った記録です。

MSS-20を念願の艶消し塗装に

↓今回はMSS-20をバラしてみます。

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都内の銃砲店でMSS-20に一目惚れした時から思っていた事があります。

「この子は絶対に艶消しが似合う」

完全に狩猟用にと考えていたのでスタイル、性能は申し分ないと思いました。

しかし、しかし!

このピカピカした光沢だけが気に入らない。

見るからに水にも汚れにも強そうとはいえこの見た目、質感。。。

前のオーナーさんは射撃にしか使っていなかった様なのでわりと綺麗でしたが、ウレタン特有の白くなった傷が目立ちます。

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↑この傷達も消してやりたいと思っていました。

 

無事に所持許可がおりてからは毎日の様にガチャガチャ触ってはスコープを覗きました。

艶消しが良いと思い込んでしまったせいか触ってみてもやはりこの塗装が気になります。

完成度の高い銃だしウレタン塗装のままの方がきっと良いのは分かるんです。

しかし、思い込みとは恐ろしいもので手が乾燥してればツルツル滑るし汗をかいていれば指紋が気になる様になってしまいました。

早く撃ちに行きたい、スコープの調整がしたい。

しかし塗装を剥がす事を考えていたので分解するとまた調整しなおさないといけないのかな?

と思いなかなか行けません。

運命的な出会いを果たしたこの銃ですからどうせなら自分にとって最高の物にしてやろう。

そう決めてから色々作戦を考えました。

 

まずウレタンを剥がす方法は2つあります。

ひとつは剥がし剤を使う方法、ものによってはウレタンを剥がせない物や逆に車の塗装も剥がしてしまう物。実に色々あります。

弱すぎて剥がせないんじゃ意味ないし強すぎると木そのものを痛めてしまわないか。。。

 

もう一つの方法は塗装をサンドペーパーで削り落とす方法。

シンプルですね。しかしこれは途方もない手間がかかるし細かい部分もあるので果たして可能なのか検討もつきません。

なので剥離剤を使う方法を選びました。

ネット通販は色々買えますが、どんな用途に使えるのか分からない部分があるので量販店に行きました。

店員さんに尋ねるとある剥離剤を勧められました。なんでもその方はギターのウレタンをこれで剥がしているとの事。

ならば安心だろうとそれを購入。他にもハケやら買って帰りました。

 

いよいよ取り掛かる時。

色々ネットの情報を漁りますがなかなか分解方法が出てこなくて不安ですが、シンプルなボルトアクションですから覚悟を決めて取り掛かります。

 

作業中の説明はおそらく動画の方が分かりやすい部分もあるかと思ったので動画も作ってみました。

こちらもどうぞ。

https://m.youtube.com/watch?v=lOYME1N45kk

 

 

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まずは下部に3つあるネジを外していきます。

するとマガジンやトリガーガードが外れて銃身とストックが外せます。

あっけないくらい簡単に外れました。

スリングも外してストックのみにしておきます。

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マスキングテープでゴム部分を保護します。

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薬剤が馴染みやすい様に塗装面に傷を付けます。

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いよいよ剥離剤を塗っていきます。

すぐに色が染み出て来たのでこれはいけるかな?

たっぷり塗って暫く放置ののちヘラで剥がしてみます。

。。。。あれ、剥がれない。

わずかにゲル状になった塗装膜が取れますが、それだけ。

なかなか強い塗装なのでしょう。

一回拭き取りもう一度塗ります。今度は余計たっぷり塗って放置時間も長めにとります。

 

見た目にはあまり変化ありませんがヘラで擦ってみれば分かります。

それでも変化はありません。

擦れるだけ擦って水洗いしましたが全然塗装が残っています。

これだけ時間をかけてこの有様か。。。

剥離剤で取るのは現実的ではなくなりました。

いや、そもそも剥離剤に頼ろうという入り口が間違っていたのかもしれません。

普段も遅延で止まっている電車を待つくらいなら歩いて向かいたい。

そんな性格の私が剥離剤を使って楽をしようなんて全くおかしな話です。

自分で削れば手間だろうが確実です。

吹っ切れてサンドペーパーを手にします。

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みるみる塗装が白い粉に変わっていきます。

どれだけ大変か分かりませんがこうなったらやり進めるのみ。

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広い場所はスムーズにいきますが細かい場所はなかなか大変です。

粗めの120番と240番のサンドペーパーを駆使して手作業で進めていきます。

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↑ストックに付いていた深い傷も削り落とします。

せっかくなのでグリップも私の手の形に合わせて握りやすいように削ります。

この銃はもう誰かの銃ではなく私のMSSなのです。

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全体のウレタンがやっと落ちたら今度は細かい耐水ペーパーにかえて先程付いた細かい傷を均していきます。

特にグリップ周りや手の触れやすい場所はザラザラが気にならない様に丁寧に触って確かめながら作業します。

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やっと塗装へ。

クリアの艶消し塗料にしました。

結構硬めの塗料だったので塗っては雑巾で伸ばしてを繰り返して塗り込んでいきます。

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2度塗りしました。

かなり良いんじゃないでしょうか!

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完全に乾いてから組み立てていきます。

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そして遂に。。。

 

完成!!

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シブい、シブすぎます。

大満足の出来で完全に私のMSSになってくれました。

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やはり頼れるのは自分の手って事ですね。

作業手順を動画にまとめたのてこちらも見てもらえると嬉しいです。

https://m.youtube.com/watch?v=lOYME1N45kk

 

これで完成かな?と思いましたがなんだかストックに付ける弾差しも欲しくなりました。

20Gのものはあまり無いだろうし更に自分が気に入った物、となるとおそらく難しいのでまた自作かなー、と考えています。