たーぼの山日記

YouTubeやってます。「たーぼの山日記」山好な管理人が野宿に、渓流釣りに、たまに狩猟に行った記録です。

渓流魚は綺麗な毛鉤がお好き?

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前、後ろ、前、後ろ。

僅かに空の低い所が明るくなり、水面が段々と白く、はっきり見えて来て、ただの暗闇の一部だったまわりの木々がその形を露わにしだすと、オレンジ色のラインがその隙間を縫う様に行き来する。

前後にたっぷりと振られてエネルギーを蓄えたラインに押し出される様にリーダーが勢いよく伸びる。

フライが着水する前にロッドの持ち手のコルクを僅かに引くと、生き物の様に飛んで行ったフライはただの羽に戻った様にヒラヒラと水面に落ちてゆく。

落ち込みのわずか下の流れに上手く乗り、1.2.....

一瞬水が跳ね、フライは沈み、岩魚のヒレが水面を打つ。

竿先を上げてテンションをしっかりとかけてやると水中の魚の動きが振動となり手に取る様に分かる。。。。

 

私はフライフィッシングが好きです。

まだ、夜と朝の間の静かな川に入り竿を振っていると光が差し、虫が飛び、川が目を覚ましてきます。その時間がたまらなく好きです。

中でもドライフライが大好きです。

水面を流れる自分が巻いたフライ姿は本物の虫よりも虫らしく、目の前で魚が食いついて来ます。その瞬間は興奮と喜びに包まれるのです。

沢の水は夏でも冷たく、網の中の岩魚の体はキラキラと輝いています。

針を外してやり、スッと消えていく後ろ姿に見惚れている。。。。

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こんなロケーションを想像しながら毛鉤を巻く時間も楽しいのですが、今回は私が今まで巻いた毛鉤の中で、使うフライ、あまり使わないフライ、それぞれを紹介したいと思います。

ではまず、良く使うフライから。

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みんな大好きエルクヘアカディス。

簡単に巻ける、良く浮く、釣れる。

三拍子揃ったまさにスタンダードフライ。

私は先端にハックルを巻いたタイプが好きでパイロットフライとしても大活躍。

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アダムスパラシュート。

この色がいいのかアダムスは釣れる。

アダムスの使いづらい点をパラシュートにする事で克服。写真の白のポストは見えにくいのでピンクがおすすめ。

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ダンのパラシュート。

ダンは浮力が悪いので春先から初夏までは良く使います。見やすいは正義を地で行くやつ。

しかしこれで釣れるならこれ以外で釣れる気も。

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ロイヤルコーチマン。

キングオブフライ、その見た目からフライボックスに入れていると一気に華やかに。

ダッククイルのおかげで離れていても良く見える。浮力も申し分なし。

慣れると以外と巻くのも難しくありません。

これで釣れるとなんだか嬉しい。

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ブラックコーチマン。

捻くれ者の私はロイヤルコーチマンよりこちらが好き。黒いパターンが効く時は最強かも。

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名前は分からないけどなんとなくで巻いてみたフライ。

フワッとした大きめのフォルムに白い色で見やすい。蛾にもメイフライにも見える気がします。暗い時に釣れる、日中はさっぱり。

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アントパラシュート。

浮力よし、視認性よし、簡単に作れる。

夏の渓流ではひたすらこれ、これしか使わない日もあります。

そして釣れる、パイロットフライでそのままこれで釣れなければそこではもう釣れないと諦めるくらい信頼しているフライ。

 

 

ここからはあまり使わないフライ達

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ダン。

浮かないフライ。

しかしこれでしか釣れない時があるのも事実。

代えはいくつか用意しよう。

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アダムス

まー、見えない。

ちょっとでも影になるともうどこにあるやら。

だったらパラシュートの方がよっぽど良い。

しかし沈んでも魚を食わせるのがすごい所。

見失ったら釣れてた、なんて事も。

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CDCカディス

見えるし、釣れるんだろうけど。

作るのが面倒であまり使いたくない。

フライボックスのアクセントに。

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ロイヤルハンピー。

浮力は最強クラス、しかしこいつも巻くのが面倒くさい。14番だと拷問。

ロストしたらしばらく立ち直れない。なので甲虫パターンなら他で。

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ミッジやら小ぶりのフライ達。

ただでさえ小さい上に色も地味なので少し離れるとゴミなのか泡なのか。

これにしか頼れないならその日は諦めよう。

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マーチブラウン、アレクサンドラ。ウェットフライ達。

やはりフライに食う瞬間が見たいので使わなくなりました。

ドライに反応しない時、深さのある淵などあれば有効な場合はたくさんある。

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ニンフ。

もうね、餌で良いのではと。

しかしこれだから釣れる場合があるので持って行ってしまう。

使って面白いかは言わずもがな。

 

とまあ好き勝手に書いてみました。

私はダイイングもキャスティングもたいして上手くありません。 

渓流で使うフライはなんと言っても

見えやすい、沈みにくい、作りやすい

これに尽きると思います。

もちろん釣れる、という要素も大事ですがそれはフライ以外にも川のコンディションなど色々あるので。 

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木々が茂る渓流では暗くてフライの姿を負いにくいので、使っていてストレスにならないフライが良いフライだと思います。

使いにくいフライを上手に使いこなす人を羨ましくも思いますが、とりあえず現在の私のレベルではこんな感じです。

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そろそろ渓流の解禁日が近づいてきました。

それは数ある春の訪れの中でも私が1番大好きな物です。